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本編
詳細は不明だが、クレハは
園への提出書類に嘘の電話番号を
書いていたらしい。
(どういうこと?一体、何の為に…?
もうホント、訳が分からない…)
クレハ本人の携帯も、クレハの自宅の
電話も、緊急連絡先に書かれた
両親・義両親の電話も、
誰も出ないままらしい。
幼稚園に残されたクレハの2人の
子供は、今のところ楽しそうに
遊んでいるらしいが、このままだと、
園長先生の裁量で園に泊まらせるしか
なさそうだ、との事だった。
(家族の誰とも連絡がつかず、
幼稚園で子供を預かったまま
お泊まりって…。
そんな事して大丈夫なの?
もしもクレハが逆ギレした場合、
園長先生が責任を取らされるような
事になっちゃうんじゃ…)
母親に置き去りにされた2人の
幼い子供の事を考えていると、
ふと、ある事に気が付いた。
(あれっ…?待てよ…。
確かファミレスでクレハを見た時、
子供って、3人居たんじゃなかった
っけ…?もう1人は…?一体どこに
居るの…?無事なんだろうか…?)
ぼーっと考え込みそうになり、
ハッと我に返った。
(そんな事より我が子だよ!!あ。
でもその前に、ケンタに
連絡しようと思ってたんだった!)
私はケンタの携帯に電話をしたが、
やはり仕事中のようで、留守番電話に
メッセージを残しておいた。
急がないので折り返し電話が欲しい
という事と、今日の出来事を
かいつまんで説明しておいた。
それから、タクミには
聞かせたくないので、メグミさんにも
電話で病院と警察での事を報告した。
メグミ「えぇ〜っ?赤ちゃん
殴られたんだよ?被害届
出せないなんて有り得ない!」
電話の向こうでメグミさんは、
側にいる子供達に配慮しながらも、
警察の対応に腹を立てていたが、
私もハルトも今日は色々ありすぎて
疲れてしまったので、今日は一旦
OKとする事になった。