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【スカッとする話】彼「お前、重いわ…」→結婚直前で彼氏に捨てられた私は公園で…【第17話】
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 タカハシ「うわぁ〜!ありがとう!! 本当に嬉しいよ!! あっ!マフラーだ!! 手袋もある!!色も良いねぇ〜!!」 スカミ「良かったです。気に入って 頂けて。ぜひ使ってくださいね!」 ...
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【スカッとする話】彼「お前、重いわ…」→結婚直前で彼氏に捨てられた私は公園で…【第1話】
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本編
カズヤ「そうなんだろ?
あ、あんたが…俺をこんな目に…?」
タカハシ「ええ。そうですよ」
カズヤ「なんでだよ!!
ただのホームレスじゃないのか!?
あんたが大株主だなんて…。
何かの間違いだろっ!?」
タカハシ「そんなふうに人を
見た目で判断するもんじゃないよ。
ホームレスも、
生まれた時からホームレスだった
訳じゃない。人はみなそれぞれ、
複雑な人生を生きているんだ」
カズヤ「ハァ?何を偉そうに!
あんたの人生がどれほど複雑だって
言うんだよ?
どうせ親が金持ちで、
親の会社を継いだけど、
あんたの代で経営に失敗して、
嫁さんにも逃げられたとか、そういう
よくあるパターンなんだろ!!」
タカハシ「いや、残念ながら、
私の親は誠実だったが、
とても貧乏だった。
そんな親に楽をさせたくて、
私は経営の勉強をして起業したんだ。
幸い事業は成功し、
運命の相手とも巡り会い、
結婚して、娘が生まれた。
とても幸せな日々だったよ…。だが、
3年前に妻が病気で倒れ、
あっという間に亡くなってしまった。
私は人生に絶望し、もう何もかも、
どうでも良くなってしまったんだよ」
タカハシさんの身の上話を聞くのは
初めてだった。
会社経営…。やっぱりタカハシさん
は、人の上に立つ人物だったのだ…。
私が感じていた雰囲気は、そういう
過去からくるものだったのだ。
3年前に奥さんを亡くして、
人生に絶望してしまうほど
愛していたんだな…。
私が作ったお弁当を初めて食べた時に
泣いていたのは、奥さんのことを
思い出していたからだろうか…。