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本編
クレハがハルトの背中をパンチした
場面を思い出し、私は後悔の念で
いっぱいになった。
(私がもっとしっかりしていれば…。
反射的に庇ってあげられていたかも
しれないのに…)
メグミ「アスカさんは悪くないよ!
悪いのは全部クレハ!落ち込んでる
場合じゃないよ!今からでも
やれる事、いっぱいあるよ!
例えば警察に相談するとかさ…。
今後の為にも、ウヤムヤで
済ませちゃいけないと思う!」
アスカ「警察…。そうだよね……」
この時になってようやく、
私は自分の考えの甘さを思い知った。
(そうだ!私がこの子達を
守らなくちゃいけないんだ!
今からやれる事を考えなくちゃ!)
メグミ「ケンタさんとも
よく話し合ってみなよ。…てか、
今日ケンタさん帰って来るの?」
アスカ「ううん…。じつは今日、
夜勤で帰って来ないの…」
メグミ「え〜…。そっか〜…。
それは心細いね〜…。
……もしもだけどさ、
クレハみたいなタイプは
何しでかすか分かんないから、
旦那さんが居ない時、家に押しかけて
来たりしたら、いつでも、
何時でもいいからすぐ連絡してね!
夜中とかでも絶対遠慮とか
しないで!私、何でも協力するから!
ウチの旦那のナオキも貸すし!まぁ、
あんま頼りになんないけどさ…
一応男だから!(笑)」
アスカ「一応って(笑)うん。頼りに
してる!本当にいつもありがとうね。
もし何かあったら、
すぐに連絡させてもらうね!」
(同じ母親なのに…。
メグミさんは凄くしっかりしてて、
私はポンコツだ…。あ、ダメダメ!
今は落ち込んでる場合じゃ
ないんだ!!しっかりしろ!自分!)
落ち込んでメソメソしそうになる
気持ちに喝を入れて、メグミさん
親子と別れて家に帰った。
お腹が空いたと言うタクミにおやつを
用意し、タクミがおやつに夢中に
なっている間に、園長先生に
言われたようにハルトの服を脱がせて
確認すると、背中が赤くなっていた。
改めてショックと怒りで涙が出てきた
が、タクミに気づかれないよう、
声を殺し、慌てて涙を拭った。