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【スカッとする話】彼「お前、重いわ…」→結婚直前で彼氏に捨てられた私は公園で…【第6話】
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本編
(何か理由が有るのかもしれない…)
そんな、わずかな希望が
頭をもたげては、
(いやいやいや、キスしてるんだよ?
どんな理由が有るって言うのよ!)
と打ち消した。
混乱する頭を鎮めたくて、
とにかく無心で手を動かし、
セーターを編み上げた。
(このセーター、
もう渡せないかもしれないな…)
そう思うとまた悲しくなって、
泣きながら眠りについた。
翌朝目覚めて、テーブルの上の
セーターを見た私は、
心を決めて起き上がった。
いつもの通りお弁当を2個作り、
朝ごはんを食べて支度をし、
いつもの電車で会社に着いた私は、
昨日早退した分を取り返すべく、
テキパキ働いた。
昼休み、いつもの公園に行き、
ベンチに腰を下ろした私は、
心配そうな目をするタカハシさんに
向かってニッコリ笑って頷き、
宣言した。
スカミ「今日、カズヤと
会って話し合ってきます!」
正直、決心が揺るがないよう、
自分に向かって言い聞かせている
部分もあった。そして
[少しでいいから、
今日会いたいです。]
とカズヤにLINEを送った。
少しするとカズヤから
[仕事が忙しいから無理かな…]
と返信があった。
昨日までの、何も知らない私ならば、
これを信じて諦めていただろう。
でも今の私には、これは
嘘なのだとハッキリ分かる。
私が
[会社まで行くから。
10分だけお願い]
と送ると、渋々といった感じで
会ってくれることになり、
就業時間後、カズヤの会社の
すぐ近くのカフェで待ち合わせた。
カズヤ「で?話って何?
今日は珍しく強引だったねww
俺、まだ仕事あんだけど」
席に着くなりカズヤは、早く
切り上げたそうな態度で聞いてきた。