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yomesuka.com
2022.11.12
本編
私はスカコ。
会社員時代のスキルと特技を生かし、
フリーのデザイナーとして、在宅で
家事をこなしながら働いている。
夫のモラオとは、
１０年前に結婚した。
息子のユウは夫の連れ子で、
今は小学６年生。２年前から、
中学受験に向けて勉強に励んでいる。
３人家族で、数年前に建てた
郊外の一軒家で暮らしている。
実は今……悩みがあって……。
困っているのだ……。
モラオとは、
伯父の紹介で知り合った。
当時、女性が圧倒的に多い業界の
デザイン会社に勤めていた私は、
元々の内向的な性格もあって、
男性と縁遠かった。
２０代後半になっても
引っ込み思案で、出会いの場も
苦手な私を心配した両親が、
会社役員で顔の広い伯父に頼み、
何人か男性を紹介してくれたのだが、
なかなか打ち解けられず…。
最後に「こんな人も居るんだけど…」
と、紹介してくれたのが、
モラオだった。
元の奥さんを交通事故で
失っていたモラオは、
残された生後半年の赤ちゃんを、
誰の手も借りずに１人で育てていた。
仕事をこなしながら、シングル
ファーザーとして懸命に子育てを
する姿に、私は胸を打たれた。
モラオは人当たりが良く、話し上手
で、一緒にいると楽しかったし、
自分の方が忙しくて大変なのに、私を
気遣い、色々と優しくしてくれた。
（私も何か、モラオさんの力に
なりたい。）と、交際が始まり、
家事や保育園のお迎えなど、
お手伝いをしているうちに、
モラオ「一緒に暮らした方が
色々と都合がいいよな！」
スカコ「そうだね…。でも…。
同棲とか事実婚とかは、
私の親が許してくれないと思う…。」
モラオ「いっそ、結婚しちゃおう
か！…いや、僕と結婚して下さい！」
スカコ「えっ……。はい！喜んで！」
と、突然話がまとまり、
ユウがまだ１歳の時に結婚した。
