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本編
モヤオ「管理会社から連絡を
もらいまして…。ドロミが
ご迷惑をおかけしているようで…。
本当に、申し訳ございません…。
直接お詫びに伺うべきなんですが、
今、まだ仕事中でして…。
どうしても抜けられなくて…。
申し訳ございません…。」
アスカ「あ、いえいえ、
来て頂かなくても大丈夫です。
ただ…ちょっと…困ってまして…。」
モヤオ「はい。事情はお聞きして
ます…。本当に申し訳ございません。
ドロミには、私の方から
言っておきます…。…ただ……」
モヤオ「お恥ずかしいですが…。
私が言って、やめるかというと…。
今までも、何度も
言い聞かせているのですが…。
申し訳ございません…。」
アスカ「あ〜。そうなんですね…。」
旦那さんも困り切っている様子で、
電話の向こうで何度も何度も
頭を下げているのが伝わってきた。
何だか気の毒に思えてきた私は
「じゃあ…。一応、旦那さんの方から
ドロミさんにお話だけしてもらって、
様子をみてみます…。」と言って、
電話を切った。
(期待できそうにないな…。)
というのが、正直な感想だった。
翌朝、ハルトを連れて家を出ると、
階段の所でドロミが待ち構えていた。
ドロミ「ちょっとアスカさん!!
管理会社に言いつけたんやて!?
どういうつもりなん?
被害者は私の方やで?
菓子折りでも持って来たら、ちょっと
ぐらい許したろか思てたのに!!
迷惑かけてんのは、アスカさんトコの
子やろ?どういう神経してんの!?」
と、結構な剣幕で文句を言ってきた。
ハルトは怯え、私も怖くて
ドキドキしていたが、
なんでもないふりを装った。
アスカ「すみません。保育園に
行く時間なので、また改めて。」
そう言って、私はハルトの手を引いて
階段を降りた。ドロミは後ろで
文句を言い続けていた…。
「大丈夫よ。」とハルトに微笑んで、
私はそのまま歩き続けた。
(やっぱり…旦那さんが
言っても効果無しか…。)と、
朝から絶望的な気持ちになった。