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本編
（本来なら話を聞きに行くべきなんだ
けど…。先輩達も見てるだけだし…）
と、どうするべきなのか、
判断がつかずにいました。
そこへ、怒鳴り声を聞きつけたのか、
上司が颯爽と現れました！
人の話も聞かずに怒鳴り続ける
Ａ娘をどうにか上手くなだめ、
すぐ横で知らんぷりを決め込んでいた
Ａ夫と、クレーンゲームコーナーから
探し出して来てもらったＡに、
上司が何度も何度も頼み込んで、
その日はどうにか帰ってもらう事が
出来ました。
こちらを睨みながらブツブツと文句を
言いつつ去って行く、三人の後ろ姿…。
（Ａ一家はこれから先、一体どんな
厄介事を巻き起こすんだろう……）
と、私の胸は不安でいっぱいに
なりました……。
…次の日、私と入れ替えで
ゲームセンターからボーリング場に
異動になった人に、
「聞いたよ！早速Ａ一家の洗礼を
受けたんだって？」
と心配そうに
声をかけられました。
（洗礼て…。）
「今日も来ると
思うよ…。頑張ってね！！」
だって……。怖いよ〜！(泣)
夕方になると案の定、
ふてぶてしくもまたやって来たＡ一家。
周りを見ると他のスタッフ達も
気がついたらしく、お互いに
目配せを交わしています。
私は（今日は何事も起こりません
ように…）と、願わずには
いられませんでした。
そして、約２時間ほど経った頃、
私の願いも虚しく、またしても
“Ａ一家の迷惑行為” 事案が
発生してしまったのです！！
本日の迷惑主は、Ａ夫。
前日のＡ娘と全く同じように、
メダルゲームで怒鳴り出したのです。
さすが親子！DNA！て言うてる場合か！
Ａ夫「何じゃこれは！！！
ぼったくりかー！？
フザケんじゃねーぞ！！！」
両手でゲーム機を掴んで、
ガタガタと揺らしながら叫んでいます。
ガシャーーーン！！
バラバラバラバラ…………
さっきまでゲーム機の中に美しく
積み上げられていたメダルタワーが
倒れ、大量のメダルが落ちる音…
それでもＡ夫は、頭に血がのぼって
しまっている様子で、しつこく
ゲーム機を揺らし続けています。
またしてもすぐに駆けつけてくれた
上司が、近くにいた男性スタッフに
声をかけて、二人掛かりで止めに
行ってくれたのですが…
