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【スカッとする話】新築の家がママ友の合コン会場になってた…【第9話】
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 アスカ「ゲスミさん、ありがとう。 お言葉に甘えさせてもらうね」 彼女の気遣いが嬉しくて、 私は心からお礼を言った。 私達が住む町から実家までは、 高速で約3時間の距離だ。 私と夫はこ...
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【スカッとする話】新築の家がママ友の合コン会場になってた…【第1話】
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本編
アスカ「お父さん、分かる?」
話しかけると、静かながらも
力強い頷きが戻って来た。
目には光が宿っている。
父は生きている!
私と夫は、いつのまにか
手を取り合っていた。
その後、三日ほど経ってから
一般病棟への移動が許された。
父は寝たきりでは
あったけれど、しゃべる事も
出来るようになっていた。
ハヤト「まずは一安心だな」
アスカ「うん。ハヤト、
ありがとう」
ハヤト「俺にとっても父親だよ、
お礼を言われる事なんか
何もしてない」
夫は優しく声をかけてくれた。
ますます安心して、
私は力が抜けそうになった。
はっと我に返り、
脱力している場合ではないと
思い直したのは、新築の
我が家を思い出したからだった。
院内には、癒しの意味が
あるという熱帯魚が泳ぐ画像を
放映しているモニターがある。
移動するとき、
たまに見かけていたのだ。
そこから、家を連想した。
アスカ「そういえば、
もうかれこれ五日間は、
家を放ったらかしにしてるわね」
ハヤト「そうだな。
ウオヘイさんと奥様に
頼りっぱなしだ」