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本編
親戚「血筋が血筋なんだから、
そんなの期待するだけ無駄無駄」
親戚「だいたい、ヨウジさんからして、
引き取る気が無いんでしょ?
それだったら、
もう決まったようなものじゃないの」
そこで、カメラが別の角度に向いた。
葬儀社の一部屋らしい和室、
設けられている祭壇の近くに、
初老の男女と比較的若い男性、
合計三名が座り込んで
固まっているのが映った。
親戚「ねえ、どうなの?」
親戚「ヨウジ君、あの子をどうするんだ」
ヨウジというのが、俺の実父だ。
彼は面倒くさそうに顔を
あげて首を横に振った。
ヨウジ「どうするって言われてもなぁ。
俺にはちょっと無理だよ」
祖母「当たり前よ、無理無理!
せっかく良縁が整って、
正しい血筋の孫も生まれる
っていうのに。
何で今更、あんなのを
引き取らせようとするのよ」
祖父「全くだ。
親戚もろくにいないような
女の産んだやつなんか、
うちには必要ない。
もちろん孫だとは認めない」
なるほど。
父に同調する初老の
夫婦らしい二人組が、
俺にとって父方の祖父母
というわけだ。
会った事が無いわけではなくて、
記憶に残っていなかったんだな。
うん、全く持って懐かしくも
何ともない。むかつくだけだ。