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本編

親戚「どうしたもんだか」

親戚「何なの、事故って。

どうせぼんやりしてたんでしょう、

あの人」

 

 

親戚「言っちゃ悪いが、

子供を一人だけ残していくなんて、

なぁ?」

 

 

男女入り混じった、どう聞いても

「厄介者を置いて一人だけ云々」という、

文句のオンパレードだ。

 

 

やれやれ、開幕からこれかよ。

実母の急な他界を惜しむ者など、

その場には一人もいないように、

俺には思えた。

 

 

事故に遭ったというのは、

リサさんから聞いていた。

誰の声か知らないが

「どうせぼんやりしていた」とは

どういう事だ。

 

 

母が好き好んで事故に

遭ったとでも言うのか。

最初からイラっと来たが、

話が進むと苛立ちも正比例して

増大した。

 

 

どうやら、残された子供=俺を

どうするかについて、

それはそれは華麗なる

押し付け合戦だ。

 

 

親戚「ほら、あなたのところ、

もうお子さんも成人したじゃない?」

親戚「冗談じゃないわ、

 

 

成人したからこそ、

もう子育ては卒業よ、卒業。

しかも、あの人の子供?

 

 

優秀だとか、何か取り柄があるなら、

考えてもいいけどねえ」