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【第15話】娘の初めての生理で嫁が作った赤飯が何かおかしい→こっそりと入れ替えた結果…
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本編
(あれほど赤飯作りに拘ってた
のに……どういう事なんだ?
意味が分からない……)
頭の中は疑問符でいっぱいだったが、
リコの嬉しそうな顔を前に、
折角のお祝いムードを台無しに
したくなかった俺は、アユミの
提案を素直に受け入れる事にした。
(どうもおかしい……
けど、今は一旦、アユミの
言う通りにしておこう……)
アユミが、母が作った赤飯を、
俺と自分の茶碗によそい始めたので、
俺は気を利かせたつもりで、
リコの分をよそおうと、
茶碗を片手に炊飯器に近付いた。
するとアユミが、
突然大声で俺を咎めてきたのだ。
アユミ「ちょっとスカオさん!!!
余計な事しないで!!!」
それまでニコニコしていたリコも、
いきなり怒られた俺も、
思わずギョッとしてアユミを見た。
アユミは何故か、
引きつった顔で俺を睨んでいた。
アユミ「私が順番にやるから!!!
スカオさんは大人しく
待っててちょうだい!!!」
俺は内心ムッとしながらも、
不安でいっぱいの顔に
なってしまったリコを慰めるように、
わざとひょっとこのように
口をすぼめ、おどけて見せた。
スカオ「わ、分かったよ…そんなに
怒らなくたっていいじゃないか……」
リコはまだ不安そうな目を
していたが、俺が肩をすくめて
ウインクすると、戸惑いながらも、
曖昧な笑みを返してくれた。
俺はリコを気遣いながら、
もうアユミへの不信感を
誤魔化せなくなっていた。
(おかしい…!!今日のアユミは、
どう考えてもおかしい…!!!
これにはきっと、何かよっぽどの
理由があるに違いない…!!)