前回の内容はこちら▼
1話から読みたい方はこちら▼
本編
アヤの後ろから、「もういいよ〜。
お母さん、帰ろうよ〜」という、
ライトくんの声が聞こえてきた。
ライトくんはアヤの腕を引っ張り、
数歩後ろに下がらせると、インター
ホンに向かってペコリと頭を下げ、
ライト「どうもすみませんでした!」
と謝った。それを見たアヤは、
反省するどころか更に怒り出し、
ますます大きな声で怒鳴り始めた。
アヤ「子供に頭なんか下げさせて!!
どういうつもり?!?
うちのライトは何も
悪いことなんかしてません!!!
急にネットを使えなくした
アンタが悪いんじゃないのよ!!!
この、ケチケチ女ーーー!!!」
アヤは髪を振り乱しながら門扉を
ガタガタ揺さぶった後、
再びインターホンに顔を近付けた。
アヤ「アンタみたいな自分勝手な
女には、子供の気持ちなんて
分からないわよね!!
そんなんだから結婚出来ないのよ!!
ちょっとは子供のためを
考えなさいよ!!!」
アスカ「子供のためを考えるなら、
ご自分でWi-Fiを契約して
あげて下さい。
よそのWi-Fiにタダ乗りさせよう
なんて、親としておかしいですよ。
ライトくんのために、きちんとした
環境を整えてあげて下さいよ」
アヤ「今までダダで使えてたのに、
どうしてわざわざお金
出さなきゃいけないのよ!!!
アンタがパスワードを
元に戻せば済む話じゃないの!!!
無駄なお金を使わせんじゃ
ないわよ!!!」
(無駄って…結局、自分で
お金を払いたくないだけじゃん!
ライトくん、可哀想に…)
アスカ「とにかく…セキュリティの
為にも、パスワードを元に戻す
つもりはありません。
ご近所さんにも迷惑ですので、
どうぞもうお帰り下さい」
私はそう言ってインターホンを
切ったが、アヤは何度も
チャイムを鳴らし、
「逃げんじゃないよ!!!
この卑怯者!!!」と叫んでいたが、
私が「これ以上騒ぐようなら、
警察を呼びますよ!」と警告すると…