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本編
あんな酷い話を人にするのは
初めてだったし、どう思われるか
という不安もあったが、
ヨウコさんには何もかも、
正直に話したかったのだ。
全てを話し終えた時、不思議と
心が軽くなった気がしていた。
スカコ「重い話を聞かせちゃって
ごめんなさい…
でも、ヨウコさんに話を聞いて
もらえて、心が軽くなりました!
もうノブアキとの縁は
綺麗さっぱり切れたし、
これからは嫌な過去は忘れて
生きて行けるよう、努力します!」
私がニッコリ笑ってそう言うと、
ヨウコさんは私の手を握り、
こう言ってくれたのだ…
ヨウコ「スカコちゃんならきっと
大丈夫!必ず幸せになれるわ!!
ねぇ…差し出がましいかも
しれないけど、私に、
スカコちゃんの再出発の
お手伝いをさせてもらえない?」
体力的な問題で仕事を辞めざるを
得なかったという事も
話していたので、
ヨウコさんは、自分の経営する
会社に再就職しないか?
と誘ってくれたのだ。
仕事内容はヨウコさんのお仕事の
補佐的な事務のデスクワークで、
お給料は前職以上、座り仕事なので
体への負担も少ないし、
病院に通うための休みも取れる。
おまけに体が辛い時は
休んでも構わない、
という素晴らしい好条件だった。
(前職で多少は事務作業の経験は
有るけど…私なんかで、ヨウコさんの
お役に立てるのだろうか……
だけど、正直なところ、
とても有り難いお話……それに、
せっかくのご厚意でもあるし……)
少し遠慮する気持ちも有ったものの、
私はそのお誘いを、
有り難くお受けする事にした。
(あの時、人生のどん底で、偶然
迷い込んで来た迷子のナッちゃん…
死ぬことばかり考えていた私の目を
覚まさせてくれたばかりか、温かい
気持ちにまでしてもらって……
おまけに今日は、まさかこんな
有り難いお話に巡り会えるなんて…!
ナッちゃんは私の幸運の天使だわ!)