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【第21話】癌と診断され、夫に見捨てられた私…

前回の内容はこちら▼

【第20話】癌と診断され、夫に見捨てられた私…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 チヒロ「ちょっともう〜! なにぃ〜?」 ノブアキ「あったま痛ぇ〜…… なんなんだよいきなり…… つーかスカコ、なんでオマエが ここにいんだよ……」 スカコ「今日荷物を取りに来るって、...

1話から読みたい方はこちら▼

【第1話】癌と診断され、夫に見捨てられた私…
こちらもおすすめ▼ 本編 医者「やっぱり癌でしたねぇ〜…」 数年前、私はそんな風に 癌宣告を受けた。担当医は 慣れているのかあっさりしたもので、 こちらが拍子抜けするような 簡単な告知だった。 (え……嘘でしょ……?? 私、まだ20代なのに...

本編

チヒロ「年寄りがデカイ声

出さないでよ〜…

頭にキンキン響くのよ〜。

スカコさんだっけ?あんたさぁ〜、

どうせそのうち死ぬんでしょ〜?

癌患者は大人しく、両親連れて、

帰ってくんない?」

 

ノブアキ「お義父さんも、お義母さん

も、一体何を怒ってるんです?

スカコとはもう離婚したんだから、

その後、俺が誰と付き合おうが、

一緒になろうが、自由でしょ?

赤の他人のあなた方に、とやかく

言われる筋合い無いでしょ?!」

 

ノブアキはあくまでも、

私と離婚した後に、

チヒロと深い関係になったのだと

主張するつもりのようだった。

 

スカコ「とぼけても無駄よ!

私と離婚する前から

不倫してたくせに!!

私、全部知ってるの。

これまでの2人のLINEのやり取り、

全部見させてもらったから!」

 

私はそう言うと、ノブアキの

スマホをベッドの上に投げた。

 

スカコ「証拠もバッチリ

取らせてもらいましたから!!

保険金、もらえなくて残念

だったわね、チヒロちゃん?」

 

チヒロ「……え?」

 

ノブアキ「……マジかよ……」

 

スカコ「ごめんね〜!

手術、成功しちゃった☆

私、まだまだ死なないの。驚いた?」

 

チヒロは本当に私が余命わずか

だと思っていたようで、

目をパチクリさせた後、

震える声でノブアキに、

「どういうこと…??

ねぇ!どういうことなの…??」

と尋ねていた。

 

スカコ「あ、だからって別に、

ノブアキを取り戻そうなんて、

これっぽっちも思ってないから!

安心して!でもね、ケジメは

つけさせてもらうわよ?

浮気の証拠があるんだから、

2人とも私に慰謝料払ってね!

それで一件落着。その後は、結婚する

なりなんなり、お好きにどうぞ!」