※このページでは広告主の依頼によりアフィリエイト広告を掲載しています。

【第8話】長男の結婚式当日「高齢出産のBBAは出席するな!」私「本当にいいのね?」→長男夫婦は自業自得の結末に…

前回の内容はこちら▼

【第7話】長男の結婚式当日「高齢出産のBBAは出席するな!」私「本当にいいのね?」→長男夫婦は自業自得の結末に…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 ハヤト「あれ?なんで 仏壇に茶封筒が…?」 アスカ「あ…それはさっき オトヤが…!!」 ハヤト「おっ! カネ入ってんじゃん!! ……チッ!何だよこれだけかよ……」 アスカ「返して! ...

1話から読みたい方はこちら▼

【第1話】長男の結婚式当日「高齢出産のBBAは出席するな!」私「本当にいいのね?」→長男夫婦は自業自得の結末に…
こちらもおすすめ 本編 私の名前はアスカ。65歳。 夫は5年前に、 長患いの末に亡くなった。 2人の息子は当時まだ高校生と 中学生。それまで専業主婦だった 私は、夫の死後、定年まで 清掃員として働きながら、 夫が残してくれた保険金のおかげで...

本編

ところが成長していくうちに、

成績も、周りからの評価も、次第に

オトヤの方が上回るようになると、

ハヤトは劣等感からか、

オトヤを力で押さえつけたり、

いじめるようになってしまい、

 

やがて体力が同等になり、

力技が通用しなくなると、

今度はオトヤを無視したり、

避けるようになっていった。

 

(今日の事は、絶対にオトヤに

知られないように気を付けなくちゃ…

あの子は温厚だけど、

正義感が強いから、絶対に

兄弟喧嘩になってしまう…)

 

これ以上、兄弟仲が悪くなるような

事は、どうしても避けたかった。

 

(2人がもう少し歳をとって…

オトヤも社会人になって、

ハヤトに子供でも出来れば…

お互いの違いを認めて、

また幼い頃のように、

仲良くなれると思うんだけど…)

 

そんな事を考えながら、

私は引き出しの奥にしまった2冊の

通帳を出し、ボンヤリと眺めた。

 

それはハヤトとオトヤ、それぞれの

名義の通帳で、2人が結婚する時に

渡そうと、用意してあるものだった。

 

(ハヤトの結婚祝いに、

笑顔で渡せたらいいんだけど……)

 

『残りはまた取りに来るから!』

というハヤトの言葉を思い出し、

これから波乱が起こるような気がして

溜息をつかずにはいられない

私だった……

 

それからハヤトは、

ちょうどオトヤがいない時間帯を

狙って、たびたび小遣いを

ねだりに来るようになった。

 

ハヤト「財布ん中、

3千円しか入ってないじゃないか!」

 

アスカ「ハヤト……もうこんなこと

やめてちょうだい!」

 

ハヤト「何が悪いってんだよ!!

当然の権利だろ?!」