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本編
ミスズ「ひ、ひど〜〜〜い!!!
ショウタ先輩の為に、わざわざ
並んで買ってきたのにぃ〜…!!!」
タカヒロ「……おいっ!
いい加減にしろっ!!!
ミスズがちゃんと人数分
買ってこなかったのが悪いんだろ!?
スカミさんに文句言うんじゃない!」
ミスズの態度にずっとヤキモキ
し通しだったタカヒロが、
ついにミスズを一喝した。
ミスズは唇を尖らせて拗ねてしまい、
俯いたまま、時折上目遣いで
私を睨むのだった…
気まずい空気の中、タカヒロが
立ち上がり、深々と頭を下げた。
タカヒロ「ショウタ先輩、
スカミさん、今日は色々と
すみませんでした!!
俺達、本当にもう失礼します。
このケーキ、また明日にでも、
お二人で食べて下さい。
ミスズ、帰るぞ!!」
タカヒロは、まだ居座りたそうな
ミスズの腕を引っ張って、
ケーキに手を付けずに帰って行った。
突然の幕引きの後、私はショウタと
二人きりになると同時に、
仁王立ちしてショウタを睨みつけ、
説教タイム突入したのだった……
今まで散々お願いしてきたにも
関わらず、またしても、突然人を
連れて来た件に対する厳重抗議の後、
ミスズのネチネチした
マウンティングやイヤミの数々に
ついて、詳しく解説したものの、
ショウタはミスズの事を、
「確かにちょっと抜けてるけど、
明るくていい子なんだ!」
と庇い続け、
イヤミやケーキの事に関しても、
「悪気は無かったんだ!許して
やってよ!」と、言い張り続けた。
私の気持ちを思い遣るより、
ミスズを擁護する発言を繰り返す
ショウタに、私は苛立ちを
隠せなかった。
(どうしてちっとも分かって
くれないの?!私がこんなにも
嫌な思いをしてるのに!!!)
モヤモヤとした不信感を抱えたまま、
式の最終確認に追われているうちに、
あっという間に1週間が過ぎ……
ついに結婚式当日を
迎える事になったのだが……