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【第12話】癌と診断され、夫に見捨てられた私…

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【第11話】癌と診断され、夫に見捨てられた私…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 女の子「ねぇ…おねぇちゃんも、 びょうきなの…?」 スカコ「そうなの。明日手術なの」 女の子「…こわい?」 スカコ「そうだなぁ〜… やっぱりちょっと怖いかなぁ〜…」 そんな話をしなが...

1話から読みたい方はこちら▼

【第1話】癌と診断され、夫に見捨てられた私…
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本編

男性「え…?あ、いや…

この1つだけで充分です!

どうもありがとうございます!」

 

スカコ「そうですか。

では、私はこれで失礼しますね。

ナッちゃん、バイバイ!」

 

ナッちゃん「バイバイ、

おねぇちゃん!しゅじゅちゅ、

がんばってね〜!」

 

ナッちゃんはパパに見守られながら、

ニコニコ笑って私に手を

振ってくれた。

 

(ナッちゃんのパパ…

まだお若そうなのに……

奥さんを亡くされて、これから

男手ひとつでナッちゃんを育てて

いかなきゃならないのかな……)

 

さっきまで、自分が世界で

一番不幸だとでもいうような

気持ちでいた事が、

急に恥ずかしく思えてきた。

 

(しっかりしなくちゃ!!)

 

ドロドロとした悪夢から

目覚めたような気分だった。

病室に戻ると、術後はしばらく

シャワーが浴びられない事を

思い出し、シャワーを浴びに行った。

身も心もサッパリした後、私は

生まれて初めて病院で眠りについた。

 

翌日、手術は無事に終わった。

早期発見の上、比較的予後の

良い癌だった事もあり、

術後の担当医からの説明も、

希望の持てる内容だった。

 

もちろん、日々の薬の服用と

定期検診は欠かせないし、

再発の可能性もゼロではないが、

今回の手術は成功とのことだった。

 

そして、手術から二日後…

もう1つ、思いがけない

嬉しい出来事があった。

あのナッちゃんが、再び

私の病室にやって来てくれたのだ!