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本編
ケンゴ「そっかあ、
お互い様って感じだな。
だからと言って、母さんに無理して
付き合わなくてもいいよ、
うざかったら俺に言ってね」
スカミ「うざくない!
全然うざくないよ、私は受け入れて
貰えたんだ、嬉しいなって思ってる」
ケンゴ「ありがとう、スカミ。
母さんとうまくやれそうで、
安心した。幸せになろうな」
もう、その時の私は幸福の最高点に
到達していたと思う。その半年後に、
披露宴が大惨事になるなんて、
これっぽっちも考えなかった。
婚姻届けも提出した。
あんまり結婚したという実感が
ないまま、式の準備は
相変わらず進めていた。
ケンゴは、入籍の事実に
安心したのだろうか。私を構うよりも
友人づきあいを優先し始めた。
スカミ「ケンゴ、少しは
式の打ち合わせに参加してよ。最近、
やけに友達との飲み会が多くない?」
ケンゴ「俺は結婚式とか、
よく分かんないんだよなぁ。
母さんがノリノリだし、スカミも
母さんと仲いい感じだし、任せたい」
スカミ「任せたいって、
そんな他人事じゃないんだから」
ケンゴ「予算の範囲でなら、
スカミの自由にしていいからさ。ね?
俺はタキシード選ぶくらいしか
やる事ないし、その方がいいじゃん」
スカミ「本当に、私に丸投げで
いいのね?じゃあ私の理想の式を
プランニングするけど」
ケンゴ「OKOK。俺も、
スカミが喜んでくれたら嬉しい」
何だかうまく丸め込まれた気がする。
でも、しょうがないかな。
男性が結婚式に興味が薄いというのは
よく聞く話でもあるし、
率直に言えば、義母と盛り上がる方が
楽しいのも事実だったりする。
スカミ「お義母さん、ケンゴは私と
お義母さんに全部任せるそうです」
義母「あの子、そんなに仕事が
忙しいの?」
スカミ「どちらかというと、
友達つきあいの方が
忙しいみたいですね」
義母「友達?」