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本編
マキ「パパ!この人よ!!
この人が私達のこと騙したの!!!
ちょっとアスカさん!!
〇〇〇寿司のお会計、
耳を揃えて返してちょうだい!!」
私の顔の前に手の平を出しながら、
マキさんは周囲に響き渡るような
大声で叫んだ。
マキ「合計3万円!!
今すぐ払ってもらうわよ!!!
週末優雅にグランピングを楽しんだ
アスカさんには、こんなの、
はした金でしょ!!」
アスカ「え?まだそんなこと
言ってるんですか?私は一緒に行く
なんて一度も言ってないのに、
どうしてマキさん達が食べたお寿司代
を払わなきゃならないんです?」
マキ「ほら!!!
私の言った通りでしょ!!
アスカさんは絶対にトボケるって!!
読めてたもん!!」
旦那「アスカさん、
あんまりじゃありませんか?
私達はアスカさんから誘われて、
ずっと店で待ってたんですよ?
話はマキから全部聞いてます。
アスカさんのご主人の昇進祝いを、
賑やかで楽しい会にしたいから、
私達家族にぜひ来て欲しいって、
言い出したのはアスカさん
なんですよね?それなのに…」
私達が食べてしまった後で、
自分は誘ってないと言い出すなんて…
一体何の恨みがあって、私達にこんな
酷い嫌がらせをするんですか?」
至って真面目そうな旦那さんは、
マキさんから聞いた嘘を、
本当の事だと信じているようだった。
(旦那さんもマキさんと同類の、
会話が成り立たないモンスター
なんだろうか…
目を見た感じ、そんな風には
思えないけど…でもあのマキさんの
旦那さんだもんな…
えい!面倒だけど仕方ない!
まずは一度、旦那さんにも
事実をきちんと説明してみるか!)
アスカ「あの…マキさんからどんな話
をお聞きになったか分かりませんが、
私は『家族だけで祝うから』と、
『勝手に来ないで』と、何度も何度も
マキさんにお断りしたんです」
旦那「それは、言った言ってないの
話で、証拠が有りませんからね。
マキは違う事を言っています。
私は自分の妻を信じます」
アスカ「だけどそもそも私と
マキさんは、今回の事があるまで
話した事もなかったんですよ?
もし本当に、うちの主人の昇進を
一緒に祝うほど仲良くしていたのなら
過去にマキさんの口から
私の話が何度も出たはずです。
旦那さんはこれまで、私の名前を
聞いた事がありましたか?」