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本編
怒る私に一切お構いなしのマキさん
は、楽しそうな声でそう言って、
一方的に電話を切った。
(え……どうして土曜日だって
分かったの???私、なにも
言わなかったのに!!!読心術???
電話だから表情も見えないのに???
ほんと怖いんだけど!!!)
あまりの話の通じなさ、身勝手さ、
斜め上の思考……そして訳の
分からないエスパーっぷり…
私は再び困惑と恐怖に包まれ、
完全に参ってしまった……
(今回はもう〇〇〇寿司は諦めて…
不本意だけど、他のお寿司屋さんに
するしかないのかな……
せっかくのご褒美寿司なのに!!
マキさんなんかのせいで…悲しい…)
〇〇〇寿司にキャンセルの電話を
かけようと、スマホで電話番号を
確認していると、
ちょうどタイミング良く、
実家の母から電話がかかってきた。
それはマキさん…もとい、
モンスター『魔鬼』を倒す、
会心の一撃とも呼べる電話だった。
ちょっと大袈裟かも知れないけど、
その時の私にとって、母はまさに
メシア(救世主)だった…
そしてついに問題の土曜日が
やって来た…〇〇〇寿司屋の
開店時間が17時なのだが、
17時を過ぎた途端、早速マキさん
からメッセージが届き始めた。
マキ[楽しみすぎて早く
着いちゃった!
2人が来るのって18時だっけ?
旦那さんとは初めましてだし、
シラフだと恥ずかしいから、
飲みながら待ってるねー!
テンション上げてスタンバっとく
から、出来るだけ早く来てー!
早く来ないと、良いネタ
全部食べちゃうよー!]
そして18時を回ったあたりからは、
マキ[まだ来ないの〜?
もう結構酔っ払っちゃったよ〜!w
うちの旦那も待ってるから、
急いで来てよー!]
マキ[ねぇ、ちょっと遅くない?
うちらもうお腹いっぱいだよ?
店も混んできたから、
早く来なきゃダメだよ!
ていうか、さっきから店員が
チラチラこっち見てくる…]
マキ[マジで遅いんだけど!!
何してるわけ?
店員の出て行けオーラが
ヤバイんですけど!!
まさかアスカさん、
ブッチしたとかじゃないよね?]