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【第14話】手に負えないヤンキー娘を預けてきた義姉
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本編
幸いマアヤはすっかりカフェに
なじみ、夢だと語っていた
特技を生かして、
店に大きく貢献してくれている。
いっそのこと、高校卒業まで
このままでもいい。
そう思い始めた矢先だ。
カフェに、いきなり
義姉夫婦が顔を出した。
いらっしゃませ、と元気に愛想よく
挨拶したマアヤが、急にぎょっとした
様子で、言葉を止めた。
何事かと思って振りかえった私も、
義姉の姿を確認して、あ然となった。
マスミ「何よ?様子を見に来いって
言ったの、そっちでしょ?忙しい
のに、来てあげたんじゃないの」
義姉は高飛車に言って、
テーブル席を陣取った。
マアヤは唇をかみしめている。
代わって私が注文をとった。
時刻は午後5時過ぎで、
ディナータイムだ。
夜しか出さないプレート料理が
いくつか、メニューに載っている。
けっこう単価が高い品が注文された。
オーダーを受けたからには、義姉夫婦
といえどもお客さんに違いない。
できるだけ丁寧な接客を心がけた。
それに気を良くしたのか、
二人とも尊大な態度丸出しで
マスミ「弟の料理にしては、
おしゃれねえ。あいつが料理する
なんて、なんか変な感じ」
義兄「無理してるんじゃないか?
下半身に大けがして、
長く入院してたんだろ?
言っちゃ悪いが、立つのが
やっとだろうに、よく料理だの
カフェだの、やる気になったよなぁ」
夫を悪く言い始めた。