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本編

子供達の小学校は

集団登校をしている。

当番の6年生が玄関まで迎えに

来て、みんな揃って学校へ

行くというシステムだ。

 

俺が子供のころには無かった

制度だなぁ、時代は

変わったなとつくづく思う。

 

そうして、俺とヤヨイは、

子供達の登校を見送った。

ふぅ、とヤヨイが息をついた。

 

ヤヨイ「子供達を見送って、

ちょっと一息ってところね」

 

スカオ「ごめんな。ヤヨイに

ばっかり育児の負担をかけてて」

 

ヤヨイ「え?負担だなんて、

思った事は一度もないわよ。

スカオも、できる範囲で育児に

関わってきてくれたじゃない。

幼稚園の運動会なんて、

無理やり休みをとってくれた

でしょう?

そのために、かなり残業したり

休日出勤したり、大変だったよね」

 

スカオ「ああ、そうだったな。

あの当時は、土日でも

ロクに休めなかった。

今は土日は休めるが、

平日の出張が多いのが難点だ。

なかなかうまくいかないもんだ」

 

俺も話にのって、

軽く思い出話をした。

 

俺とヤヨイは同期入社だった。

勤務先は電子機器を扱うメーカー

で、俺は技術志望だったが、

まずは営業を経験しろという

方針から、すぐには

希望の部署に配属されなかった。