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本編
スカコ「それで…子犬は
どうなりました?無事なんですか?」
タナカ「えぇ。子犬は押入れから
保護された後、すぐに専門の獣医の
元に運ばれて、現在も治療を
受けています。命に別状はないとの
事ですので、ご安心下さい」
スカコ「あぁ…良かった……」
私は本当にホッとした。
マサトはどうなったって自業自得
だが、子犬は何も悪くないのだ。
2人が帰って行った後、私は病室で
1人、色んな事を考えた。
そしてまたアカネに電話をし、
全てを報告した。
アカネ「もう信じられない!!!
何なのマサトの野郎!!!
絶対に許せない!!!」
スカコ「もうね…私は怒りを通り
越して、逆に心が凪いじゃったよ…」
アカネ「アイツ…!!ホントに…!!
どうしてくれよう……!!」
アカネの鼻息が荒くなって、
ブフォブフォと聞こえて来るのが
可笑しくて、私は思わず
笑ってしまった。声を出して
笑ったのは、こんな事になる前、
アカネにLINEをした時以来、
しばらくぶりの事だった…
スカコ「(笑)アカネ、私の為に
怒ってくれてありがとう!!」
アカネ「笑い事じゃないよ!!
本当に死んじゃうとこ
だったんだから!!」
スカコ「うん…分かってる…私も、
今回ばかりは許すつもりは無いよ…」
アカネ「どうするの?スカコが
どうするにせよ、私は全面的に
応援するよ!協力するから、
何でも言って!!」
スカコ「離婚……しようと思う」
アカネ「……うん。分かった」
離婚…心の中では既に決めていた事だったが、
口に出した途端、
その二文字はもう、確実な未来となった。
スカコ「入院、まだ少し
かかりそうだけど…
退院したら出来るだけ早く、
弁護士さんを探そうと思ってる」
アカネ「そっか……じゃあ私、
知り合いに当たって、良さそうな
弁護士さん探しておくよ!
スカコが退院したら、速攻手続きが
出来るように、渡りつけとくから!」
スカコ「ありがとう。助かるよ!」