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【第28話】夫が入った後の風呂に白い毛が毎日浮いている→後日、高熱を出した私が病院に行くと…

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本編

検査結果を検討し合っているような

声が聞こえ、何が起こっているのかと

薄眼を開けてみると、

書類を受け取った先生の手が、

震え出したようだった…

 

医師A「え…?何だこれは…!!」

 

医師B「あ…こりゃいかんな…」

 

スカコ「え…私の病気…

そんなに悪いんですか…?」

 

医師A「いや…まぁ…

そ、そうですね…」

 

私にそう答えた後、先生方が

小声で話し合うのが聞こえてきた。

 

医師A「先生、この後は…

どうすればいいんでしょうか?」

 

医師B「ん〜…とりあえず隔離だな」

 

先生方はお互いに顔を見合わせて

無言で頷き合った後、

私に向かって告げた。

 

医師B「スカコさん、今から

隔離病棟に移って頂きます」

 

スカコ「隔離病棟…それって…

もしかして…」

 

私は、当時騒がれ始めたばかりの、

恐ろしいウイルスに感染したのでは?

と血の気が引​​いた。

ところが、事実はある意味

それ以上に恐ろしく、

深刻な状況だったのだ……

 

車椅子を押されて離病棟に連れて

行かれてベッドに寝かされた私は、

具合の悪さに加え、訳も分からず、

ただただ不安を抱えていた。

看護師さんが点滴をしてくれる中、

先生方はバタバタと忙しそうだった。

慌てた様子で電話をしたり、

やって来ては出て行ったり…

やがて真っ白な防護服を着込んで

入って来たりで、とにかく

物々しい雰囲気だった。

 

(防護服って初めて生で見た…何だか

とんでもないことになっちゃったな…

あぁ…私以外、全員防護服だ…

自分がウイルスかバイキンにでも

なったみたいな気分…)

 

そのうち保健所の

職員さんもやって来た。

タナカと名乗った保健所職員さんは、

椅子に座ると防護服の中から私を

安心させるように微笑んでくれた。

手に持っていたバインダーから名刺を

出してサイドテーブルの上に置くと、

これから私の担当になると告げ、

私に様々な質問をしては、バインダー

の用紙に書き込んでいくのだった…