前回の話はこちら▼
1話から読みたい方はこちら▼
本編
マサト「ええーー…自分の家でまで
気を使わなきゃならないなんて…
イヤだよー!
こっちは外で散々気を使って働いて…
家でしかリラックス
出来ないんだからさー…」
(あぁ…これは頼んでも絶対
やってくれないパターンのやつだ…
分かった、もういいわ。)
スカコ「家のお風呂はもうそのままで
いいから…銭湯や温泉に行った時
だけは、湯船に浸かる前に、
必ずかけ湯をしてから入ってよ?
じゃないと周りに迷惑だからね!!
怖いおじさんに見つかったら、
怒られちゃうからね!!」
謎のモノは、子犬の毛だった…だが、
謎が解けたと同時に、新たな
衝撃の事実も明らかとなった…
私はもう、精神的に疲れてしまい、
ため息をつきながら自室に戻った。
そしてLINEでアカネに全てを報告し
2人で散々マサトを罵った後で、
着替えを持ってお風呂に向かった…
翌日、マサトを会社に送り出した後、
私はマサトの部屋を覗いてみようと
決めた。
昨夜のマサトの説明では、
どうも腑に落ちないというか…
何かが引っかかって
仕方がなかったのだ。
マサトの部屋は今、
どんな事になっているのか…
最初の頃は私も普通に入って掃除を
していたのだが、どんどん増え続ける
物で床が埋まり、壁となり、
ついには掃除が出来なくなった。
そして1年半ほど前、ついに荷物が
最初の雪崩を起こした後、物を
捨てる・捨てないで言い争いになり、
マサト「これ全部、絶対に
捨てないから!もう部屋に入って
こないで!掃除もしなくていい!」
そう言われて以来、私は朝、
マサトを起こす時も、外から声を
かけたりドアをノックするだけで、
一度も扉を開けた事が無かったのだ。
久しぶりに見たマサトの部屋は、
想像以上のゴミ屋敷っぷりだった…
足音を立てただけでも崩れてきそうな
ゴミの壁の中を、私は爪先立ちで
ソロリソロリと進んだ。
(よくこんな中で過ごせるな…)
私は逆に感心してしまった。