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本編

サクラコもへらへらしている。

お互いに容姿を気に入って、

姉にプロポーズしたにも

関わらず、妹と付き合い始めた

という事だった。

レオルは、彼女たちの実家が

それなりに資産家で、

父親から援助されるのを

あてにしているらしい。

だったらなおの事、カオルコを

裏切るべきではなかったはず。

 

スカ美「サクラコ!

考えが甘すぎ!

カオルコから彼を略奪して、

それからどうするのよ?

まさか、実家に助けてもらえる

なんて思ってる?」

 

サクラコ「あー、パパの事?

パパはあんまり、

っていうか無理じゃね?

あたしの事、好きじゃない

っぽいもん。

でもママがいるからねー」

 

あてにしていたのは、

母親の方だったのね。

昔、何となく想像していた事は、

どうも事実だったらしい。

母親とサクラコがべったり

しすぎで、その結果、彼女は

歪んでしまったのだろう。

私は、カオルコの

様子をうかがった。

目に涙がたまっていた。

 

カオルコ「レオルさん、

そんな事を考えていたの」

 

レオル「サクラコの方が

好みだったんだ、

しょうがねえだろ?

せっかく付き合えたんだ、

俺もそれなりの見た目に

ならなきゃと思ってさ。

髪も染めてみた。

会社にいられなくなったけどな」

 

カオルコ「昨日付で

辞めたって聞いたの、

あれは本当だったのね」