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本編
スカオ「僕は」
ノリオ「あ、そうだ!
せっかくだから、
学歴も教えていただきたいですね。
うちの塾は国立大学進学率、
この近辺では圧倒的にNo.1だし、
国内でもトップクラス。
講師の学歴を知っておくのは
今後の参考になりますから」
スカオ「はあ、そうですか」
大学の名称だけ言えば
それで終わると思ったのだが、
学歴まで教えるよう言われて、
俺はちょっと困惑した。
名称なら一言で済む、
しかし学歴となると、
話は長くなりそうだ。
まして、俺の場合は
一般的な経歴ではなかった。
正直なところ、口にしたくない。
今までもよくあったのだ。
最初の部分で拒絶反応を示されて、
以降の話が進まなくなるケースって。
もっとも、話が進んだところで、
別の弊害が発生する心配もあるのだが。
ノリオ「どうしました?
スカオさん、話してくださいよ」
スカオ「ええと。
僕は中学を卒業して」
さて、続きをどうつなごうか。
なるべく分かりやすい説明を
しようと思ったのが、
どうも裏目に出たようだ。
口ごもった俺を、
ノリオはどういう風に見て理解したのやら。
ノリオ「高校は?」
スカオ「行ってません」
それにはわけがあります。
こう続くはずだった、のだが。
ノリオはあっというまに顔を真っ赤にして
ノリオ「はぁぁぁ!?」
まさに吠えると言ったような声をあげた。
ああ、これは拒絶パターンだな。