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【スカッとする話】彼「お前、重いわ…」→結婚直前で彼氏に捨てられた私は公園で…【第22話】

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本編

その後、カズヤのお父さんは、

社長として、会社と従業員を守る為、

カズヤを切り捨てることを決意した。

元々、不真面目で仕事が出来ない

カズヤには手を焼いていたらしい。

うちの課長も言っていたが、

取引先に対する態度も悪く、

社内からも社外からも評判が

悪かったらしいが、

馬鹿な子ほど可愛かったらしく、

もっと早く厳しく出来なかった事を、

悔いていたそうだ。

 

ボンボンで世間や仕事というものを

舐めていたカズヤは、

再就職先も思うように決まらず、

現実を思い知らされているらしい。

浮気相手は、次期社長夫人の座が

目当てで付き合っていたらしく、

カズヤが親の会社を辞めさせられると

すぐ、別れを切り出して

去って行ったそうだ。

 

そして私は今も、タカハシさんと

親しくさせてもらっている。

じつは今月末で会社を退職する

予定で、今、引き継ぎの真っ最中だ。

タカハシさんが新しくテイクアウト

専門のお惣菜屋さんの事業を始める

計画を立てて、そのメニュー開発の

リーダーとして、私に声を

かけてくれたのだ。

 

タカハシ「スカミちゃんのお弁当を

毎日食べさせてもらっているうちに、

こんな美味しいもの、独り占めに

しちゃいけないと思うように

なったんだ。また仕事に向かう

気力も、アイデアも湧いてきた。

スカミちゃん、私に力を

貸してくれないだろうか?」

 

嬉しかった。自分の料理にそんなに

高い評価を貰えたことも、

タカハシさんがまた気力を

取り戻してくれたことも。

元々趣味や特技を活かせる仕事に

就きたかった私は、もちろん喜んで

引き受けることに決めた。

 

アラサーにもなって恋愛面で酷い

痛手を負い、一時は絶望も味わったが

ホームレスだと思っていたタカハシ

さんとの出会いによって、

人生が予想外の方向に回り始めた。

今は、好きな道で働くことが出来る、

これからの人生が楽しみで仕方ない。

おわり