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本編

治医「脳梗塞です。

幸い、かなり初期ですよ。

これなら手術するまでもなく、

入院して点滴治療すれば

完治が見込めるでしょう」

 

お父さんの足は、転んだとか

捻挫したとかではなく、

麻痺だった。

脳梗塞の症状だったのだ。

見つかったのが早かったため、

大事に至らずに済んだ。

 

だいたい10日ほどの

入院治療だそうだ。

私はお母さんと、

お見舞いに来ている。

 

スカミ父「スカミのお陰で、

命拾いしたなぁ」

 

スカミ母「ほんと、

よく気が付いたわよ」

 

スカミ「毎日お父さんの

足音聞いてたもん。

いつもドタバタうるさいのに、

急にずるずるって音に

変わったから」

 

スカミ父「そうかそうか。

スカミは図工が得意で、

テニスもうまくて、足も速い。

それに注意力も人並み以上だな」

 

お父さんに褒められて、

ちょっと前なら「やめて!」と

騒いでいたけれど、今は違う。

照れるけど。とっても照れるけど。

 

……嬉しいな。

 

リコの言葉が、ずっと

引っかかっていて、

気になっていた。

意地を張らなくて良かった、

ほんとに。