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【第7話】父の奇妙な歩き方が気になったものの、放置していた私→その数日後...
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本編
お父さんって無関心なんだなぁと、
けっこう失望したのだった。
そして、匂い。
お父さんはタバコを吸う。
よくキッチンの換気扇下にいたり、
外に出ていたりして、
私にはタバコの煙がかからない
ように、気を遣ってくれてはいた。
だけど、匂いはどうしようもない。
タバコを吸う人には、自分の匂いは
分かりにくいのだそうだ。
でも、タバコを吸った事がない
私は、お父さんの全身から
匂いが漂ってくるのが分かる。
スカミ(子供のころは、
あんまり気にしてなかったような。
でも、今はね)
何だか気分が悪くなって
しまうのだ。
そういうのもいろいろ
絡んでいるのだろう、
気が付いたら、私は
お父さんにすっかり苦手意識を
持ってしまっていた。
今朝のお父さんは、
昨日の夜のお酒がまだ
残っているような顔だった。
頭痛がするとか言ってたな。
飲みすぎなのよ、全く!
スカミ「行ってきまーす!」
話しかけられるのが嫌で、
私は調子が悪そうに水を
飲んでいるお父さんを横目で確認、
口を開けないと見当をつけた。
今すぐ家を出れば、
お父さんと会話しなくて済む。
まあ、約束している友達の
リコを待たせるのも悪いしね。