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【第12話】30年取引してきた老舗ステーキハウスに納品当日「肉1,000万分納品なしで」→向かいにあるステーキハウスに納品を始めた結果…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 (まぁ、狭い業界だから… どの店がどの精肉店から 仕入れているかなんて、 すぐに分かる事だけど…… それにしても、噂が回るのって、 こんなにも早いものなんだ……) キヨカ「あの〜…そ...
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【第1話】30年取引してきた老舗ステーキハウスに納品当日「肉1,000万分納品なしで」→向かいにあるステーキハウスに納品を始めた結果…
こちらもおすすめ▼ 本編 スカコ「それじゃあ、配達行って来るね〜!」 セイジ「あぁ、気をつけてな!」 私の名前はスカコ。 5年前に急逝した父の残した精肉店を、 夫のセイジと共に引き継いで営んでいる。 一時は廃業の危機に陥った事も有ったが、 ...
本編
スカコ「こんにちは〜!
ご注文のお肉、お届けに上りました~!」
キヨカ「あ、スカコさ〜ん!
どうもありがとうございます〜!!
このお肉、常連さん達にも
大好評なんですよ〜〜!!!ウフフ♪」
スカコ「そう言って頂けて、
本当に嬉しいです!!
ピンチの所を助けて頂いて、
本当にありがとうございます!!
お陰様で、店の信用も無事取り戻せたし、
キヨカさんはうちの福の神です!!」
キヨカ「そんなぁ〜!ウフフフフ♪
私の方こそ…こんないい
お肉を使わせて頂けて、
本当に有り難いです〜!」
店先でにこやかに談笑していると、
突然背後から、聞き覚えのある
嫌味な声が聞こえてきた……
ワルミ「あらぁ〜?
スカコさんじゃないの〜!
こんな所で何してるのかしら〜?」
振り返るとそこに、以前よりも
数段ケバケバしい格好をした
ワルミさんが、腕組みをして立っていた。
スカコ「ワルミさん…」
ワルミ「もしかして…スカコさん、
この店に肉を卸し始めたの…?」
スカコ「はい…そうですけど…」
キヨカ「あ。初めまして〜!
私、キッチン・キヨカの店主、
キヨカと申します〜。
タカウマ亭のワルミさんですよね〜?
お噂はかねがね伺ってます〜。ウフフ♪」
にこやかに挨拶をするキヨカさんを、
冷たく横目で品定めするように見たワルミは、
小馬鹿にしたような
薄ら笑いを浮かべながら、鼻を鳴らした。