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本編
翌朝も、また早めに起床して朝食を
食べてから、サキを送り出しました。
(サキとアヤが応援してくれてるん
だから、仕事頑張らなきゃ!)と
意欲満々で家を出た私でしたが、
出社早々、思いがけない人物から、
理不尽な攻撃を受けることに
なるのです…
……その、思いがけない人物とは…
モモコの友達、ナツキでした……
「おはようございま〜す」と、
いつも通り挨拶を交わしながら
席に着き、パソコンを立ち上げながら
今日のタスクを確認していると、
ツカツカと誰かがやって来ました。
顔をあげると、今まで挨拶くらい
しかしたことのないナツキが、
鬼の形相で私を睨みつけていました。
スカミ「……え?」
ナツキは拳を握り締め、ワナワナと
震えながら、静かなフロアに響き渡る
ような大きな声を上げました。
ナツキ「あのっ!なんでモモコは
懲戒処分なんですか?!」
スカミ「…えっ……あ……あの……」
ナツキ「なんで、モモコが懲戒処分
で、3日も出勤停止なんですか?!」
ミワ先輩が、慌てて飛んで来ました。
ミワ先輩「ナツキ、ちょっと
落ち着いて。みんな見てるから…
あっちで話そうか。…スカミも
一緒に来てくれる?」
3人で会議室に入るとすぐに、
またナツキが大きな声で
「なんでモモコは……」と
言い始めましたが、
ミワ先輩は「いいから座りなさい!」
とナツキの目を見て言いました。
堂々としたミワ先輩に、
ナツキは勢いを削がれた様子で、
大人しく席に着きました。
私とミワ先輩はナツキと対面する
位置に並んで座り、ミワ先輩が
事の経緯を話し始めました。
ミワ先輩が、モモコの“横取り発表&
号泣事件”と、“つけ回し・マンション
特定事件”、それからその後の、
ご両親を交えての話し合いの経緯を
説明している間、ナツキは
「え!?」「でも!!」「それは!」
と、不満をあらわにしていましたが、
ミワ先輩はナツキに口を挟ませず、
最後まで理路整然と話し切りました。