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【第3話】結婚式当日…幸せを一瞬でぶっ潰した娘→式場が炎に包まれる衝撃の展開に
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 私の場合、住まわせてもらっている 寮は、旅館のすぐ近くにある オーナーご夫婦所有の一軒家で、 住人は私達親子だけなので、 気兼ね無く生活する事が出来るし、 その上、リンに関しても、 ...
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【第1話】結婚式当日…幸せを一瞬でぶっ潰した娘→式場が炎に包まれる衝撃の展開に
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本編
(いつも明るく穏やかな2人にも、
こんな一面が有るなんて…)
寂しそうに話す女将と、珍しく声を
荒立てる社長の姿が印象的だった。
(どこの親子にも色々あるんだな…
社長はああ言ってるけど、
優しい人だから、本当はマサキさんと
和解したいと思ってるはず。
……もしかしてうちの両親も、
本当は私やリンに会いたがって
いたりするんだろうか…?)
オーナーご夫婦とマサキさんの
関係を見ているうちに、
私も自然と、疎遠になってしまった
両親の事を考えるようになった。
久しぶりに勇気を出して連絡を
取ってみたところ、最初は
ぎこちない態度だった両親が、
「リンに会いたい」と言ってくれる
ようになり、やがて少しずつ
時間をかけて、再び交流が
出来るようになっていった。
(優しい人達と、やり甲斐のある
仕事…そしてずっと膠着状態だった
両親とも和解できて…
これも全て、オーナーご夫婦の
お陰だわ!恩返しの為にも、
一生懸命働こう!!
そしていつか…社長とマサキさんの
仲も、良くなるといいんだけどな…)
前夫と離婚した時には、想像も
出来なかったような順調な生活が、
3年ほど続いた頃…
珍しくマサキさんが、
連休に有給をくっ付けて、
10日ほど帰省してきた事があった。
私はその時、初めてマサキさんと
挨拶を交わした。
マサキ「初めまして。いつもうちの
両親がお世話になってます!」
アスカ「いえいえ、とんでもない!!
私たちの方が一方的に、社長と女将に
お世話になっているんです…」
マサキ「そんなこと無いですよ!
お袋はしょっちゅう、
『リンちゃんがこんな事を
言ってくれた』
『こんな手紙をもらった』って、
楽しそうに話してますよ!」