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【第15話】弟ばかり溺愛する両親「息子だけでいい!」→私が祖父母に引き取られ20年後…
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【第1話】弟ばかり溺愛する両親「息子だけでいい!」→私が祖父母に引き取られ20年後…
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本編
もしかしたら、新社長は
銀行から出向する人物にしろと
言われたのかもしれない。
せめてもの抵抗で、父の言う通りに
動く誰かを二代目にしたいところ
だが、第一候補の弟は
逃げてしまった。
そこで私を連れて行きたい。
そういう考えなのだろう、
祖父はズバズバ言ってのけて、
父をたじたじとさせた。
図星だったようだ。
祖父「出て行け!女の子は要らない
などと暴言を吐いてスカミを
手放し、ダイキを自分の思い通りに
したいなどと考えたおまえには、
今更子供にすがる資格などない!」
祖父の厳しい怒鳴り声に、
両親はすくみあがり、
何も言えなくなったようで
肩を落として出て行った。
祖父母もタクヤも、
皆で私を守ってくれた。
この時、私は改めて
生きていてよかったと思えた。
それからしばらくは、
特に何もなかった。
ただ一つだけ、とても驚く事が
あった以外は、平和そのもので、
結婚準備も順調に進んだ。
もうこれで、何も怖いものは無い。
そう思っていたある日の事だ。
受付「スカミさん、
お母様とおっしゃる女性が
ご面会をご希望です」
スカミ「母ですか!?」