※このページでは広告主の依頼によりアフィリエイト広告を掲載しています。

【第15話】弟ばかり溺愛する両親「息子だけでいい!」→私が祖父母に引き取られ20年後…

前回の内容はこちら▼

【第14話】弟ばかり溺愛する両親「息子だけでいい!」→私が祖父母に引き取られ20年後…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 私が黙ったのを良い事に、 父は身を乗り出して来た。 父「あいつを跡取りにするために、 お父さんもお母さんも、 一所懸命に教育してやったんだ。 幼稚園に入る頃には塾にも 行...

1話から読みたい方はこちら▼

【第1話】弟ばかり溺愛する両親「息子だけでいい!」→私が祖父母に引き取られ20年後…
こちらもおすすめ▼ 本編 私はスカミ。 現在は27歳の大手商社に 勤めるOLだ。 私は今、交際1年の恋人 タクヤと向かい合っている。 女性としての人生で、 恐らく最大級のイベント 「プロポーズ」だ。 タクヤ「どうかな、スカミ。 ...

本編

父は、正気を疑う言葉を

平然と言ってのけた。

そんな事を言われて、どこの誰が、

大喜びで家に帰るというのだろう。

怒鳴ってやろうと思ったら、

私の背後からタクヤが姿を見せた。

 

タクヤ「それはできませんね。

スカミさんは、

僕と結婚するんです。

嫌々ながら実家に帰って、

ご両親の操り人形をやってる

場合じゃないんですよ」

 

きっぱり、父を突き放してくれた。

祖父が、彼の肩をぽんと叩いた。

満面の笑みだった。

 

祖父「タクヤ君、よく言った。

その通りだ。ここにいる全員、

スカミの幸せを心から願っている。

誰一人、おまえ達夫婦の勝手な

都合に、スカミをつき合わせる

べきだとは思ってない」

 

父「父さん、そんな事を

言ってられないんだよ!」

 

祖父「要するに、会社が傾いて

破滅秒読みだという事だろう?

どうせ銀行にでも

言われたんだろうが。

今の社長では取引できない、

代替わりして銀行の要求を

受け入れる、新しい社長を

用意しろとな」

 

祖父の指摘に、父はぐっと

言葉を詰まらせた。

資金繰りが苦しくなった会社が、

延命と引き換えに社長交代を

銀行から求められるというのは、

実はよくある話だ。