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【スカッとする話】息子が授業参観で母親に椅子を振り上げ教室内騒然…【第1話】
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本編
トウゴ「母さん、決めたよ。
俺は進学しない」
一人息子のトウゴが、
気持ちを固めたといった
表情を私に見せた。
高校二年生の春、
いよいよ本格的に
進路を決める時期だった。
一年生の時からずっと、
私、夫カズヒコ、トウゴ本人の
間で話し合いが続いていた。
息子は、ついに決心したらしい。
アスカ「この間、
こうしたいって言っていた
通りにするって事ね?」
トウゴ「うん。
父さんもそれでいいよね?」
息子に聞かれた夫は、
新聞を折りたたみながら、
静かに頷いた。
春休みが明けた最初の日曜日、
今朝は、いつもとは違う
雰囲気に包まれた食卓だった。
私はアスカ。40歳。
高校を卒業してすぐ就職、
少し体が不自由な夫と知り合い、
家庭を持った。
仕事は今も続けている。
仕事をしながら家事育児を
こなしていたが、息子が
中学に入学したあたりから、
結構楽になってきた。
そこで、今までよりも
仕事に比重を置いてみた。
幸い、夫と息子は理解して
くれて、それぞれに
家庭を支えるよう、
力を尽くしてくれている。
平凡ながら、穏やかな
家庭だと思う。
アスカ「トウゴの気持ちを
尊重するから。
決めたからには頑張って」