こちらもおすすめ▼
【スカッとする話】母親の葬式で会社を休んだ俺に上司が「ババアの葬式ごときで休むな!クビだ!」【第1話】
こちらもおすすめ▼ 本編 ああ、まったく。 サラリーマンってやつは。 相性最悪の上司とも、 付き合わなきゃならないんだ。 俺は入社以来のつきあいになる、 嫌ぁ~な上司をこっそり睨んだ。 当時は主任で、今は係長。 かれこれ7年、 顔を突き合わ...
本編
ルリ「無理、もう無理。別れて」
スカ太郎「何が無理なんだ?
悪いところがあれば
言ってくれ、直すから」
ルリ「あんたには直せないわよ。
家が貧乏なんて、
どうやって直すのよ。
バイト学生のくせして」
大学時代の悪夢を思い出して、
俺は朝食の手を止めた。
フラッシュバックというやつだ。
過去の嫌な思い出を、突然
思い出して苦しむというあれ。
もうかれこれ10年も
昔の話だというのに、
未だに頭をちらつく。
そのたびに悔しい思いも、
ついでによみがえってくる。
俺はスカ太郎。
今でこそ、世間に対して
恥ずかしいところは何もないが、
それはここ4~5年の話だ。
実家は、笑っちまうほどの
貧乏で、よく大学まで
行けたよなと、我ながら
感心するくらいだった。
妙な副産物とでもいうか、
俺はやたらと野草に詳しい。
貧乏すぎて、川辺や道端に
生えている草を採ってきては
調理、食卓に出すという
家庭に育った。
ほんと、山に放り出されても、
食べ物に困らない自信がついた
生活だったのだ。
必要に迫られたおかげで、
高校も大学も公立へ進めた。
俺の母校は、
高校も大学もレベルは高い。