前回の内容はこちら▼
【第10話】嫁が浮気中に事故→半身不随になり…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 岳父に聞かれて、俺は黙って頷いた。 ちなみに、岳母は物凄い目で 俺を睨んでいた。 母親の心境としては、 そうなるのも無理はないだろう。 俺はそこには触れないで、 リッカの容体を訊ねた...
1話から読みたい方はこちら▼
【第1話】嫁が浮気中に事故→半身不随になり…
こちらもおすすめ▼ 本編 スカオ「は? あ、あの、すみません。 もう一回お願いします」 突然かかってきた、 末尾番号0110の電話、 それは警察からのものだった。 何があったのか、さっぱり 見当はつかなかったが、0110が 警察署の番号だと...
本編
スカオ「声を出しずらい
様子でしたが、あれは?」
主治医「衝突した際に、
フロントガラスが割れて、
喉にも深い傷を負われました。
声帯が傷ついていて、
今後は声を出すのも難しいかと」
半身不随に、声帯損傷、
綺麗な顔もガラスで切ってしまい、
元通りになるのは絶望。
女性にとっては、
かなり厳しい診断結果だろう。
しかし、生きているだけ、
まだリッカは幸運だったとも言える。
一緒に担ぎ込まれた不倫相手の
ショウタは、昨日の夜遅くに
息を引き取ったと聞かされた。
スカオ「そうですか、
ダメだったんですか」
主治医「助手席は、運転席よりも
ダメージが大きかったんです。
こちらに搬送された時点で、
救命は極めて困難でした」
そういえば全身を強く打って、
とか言ってたもんな。
ドライバーが、まだ予断を許さない
とはいえ、とりあえず助かったのは、
本当に奇跡的だったのだろう。
大きすぎる不倫の代償だったな。
一息ついたところで、またもや
義両親が俺に声をかけてきた。
どうやら、昨日の夜で、
リッカの不倫が判明したらしい。
リッカ父「スカオ君。このたびは、
娘が申し訳ない事をした。
君には迷惑をかけてしまい、
お詫びの言葉もない」
スカオ「はぁ」
岳父はしおらしいが、
母親の方がなぁ。
何か、俺がリッカをこんな目に
遭わせた張本人だと言わんばかりの、
強烈な目つきでこっちを睨んでいる。
俺がさっさと帰ってしまったのが、
相当むかついたんだろうな。