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本編

義母「結婚を許しても

いいけれど、条件があるわ。

同居しなさい」

 

挨拶の時に言われた言葉だ。

私は言葉に詰まり、

ヨシトは眉をしかめた。

 

ヨシト「何で母さんが、

そんな条件を出すんだ。

同居の予定は無いよ」

 

うろたえた私を落ち着かせようと

しているのか、ヨシトは即座に

大声で言い返してくれた。

義母は、いわゆる

「でもでもだって」を

口走っていたが、

全てヨシトに却下されていた。

 

義母「どうしてよ!

お父さんが亡くなって、こんな

広い家にお母さん一人なのよ?」

 

ヨシト「家が広いのは、突然

始まった事じゃないだろう。

父さんが亡くなって、

急に広くなったわけじゃない。

今までは普通に、一人で

暮らしていたじゃないか」

 

義母「今まで一人だったから

こそ、寂しいのよ!」

 

ヨシト「寂しい?週に2~3回、

多い時は4回くらい、友達と

カラオケだのランチだの、

飲み会だの行ってるじゃないか。

寂しがる暇があるとは

思えないな」

 

義母「帰ってきたら、一人なのよ」

 

ヨシト「母さんは、酒飲んだら

寝ちゃうだろう?

帰ってすぐに寝てるし

やっぱり、寂しい時間が

あるとは考えにくい」

 

義母の抵抗を、

ことごとく華麗にはねのける

ヨシトが、とても頼もしく

見えたものだった。