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本編
俺はスカオ。
今年40歳のしがない警備員だ。
同い年の妻カツミ、
一人娘アヤの三人家族。
娘はまもなく中学校を卒業する。
本当に平凡な家庭だった、
はずなんだ。
様子がおかしくなったのは、
今から半年ほど前の事だった。
同僚「で、奥さんは
相変わらずなのか?」
スカオ「ああ。
俺の事を無視というか、
透明人間扱いというか。
人として、同居する相手に対して、
あんなに無関心になれるものかね」
同僚「そうか、大変だな。
弁当を持ってこなくなったあたり
から、なんか変だなと
思っていたんだ。
前は嬉しそうに弁当を広げて、
何なら愛妻弁当自慢まで
してたのに」
スカオ「え?俺、そんなに
自慢してたか?」
同僚「してたしてた。
奥さんのカツミさんが、
いかに素晴らしい女性か、
料理上手の節約上手か。
弁当も褒めちぎってたじゃないか、
ふりかけまで褒める
ありさまだったぞ」
スカオ「……もうだいぶ
前の事だからなぁ。忘れた」
同僚「ふりかけを選ぶ
センスがいいとか。
俺の大好物を覚えてくれてるとか。
あーそうですか、
としか言いようが無かったぞ。
それが、急に弁当無しだろう。
だんだんエスカレートしてきて、
近頃じゃ、制服のワイシャツも
しわしわのよれよれだろう
ついでに言えば、今着てる私服も」
帰っても晩飯が無い俺を
気の毒がって、退勤後に
焼鳥屋へ足を運んでくれた同僚が、
いかにもあきれたように
俺の胸元を見ている。
俺は恥ずかしくなって、
ビールジョッキをあおった。