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本編

自宅へ戻り、当面必要なものを

用意して、私は実家に帰る

支度を万端にした。

父が心配ではあるものの、

新築も気になる。

少しだけ寄り道する事にした。

 

家の外観は理想通りだ。

中はどうなっているだろう。

玄関に近寄ると、

急に妙な雰囲気を感じた。

車が何台も止まっている。

数えてみると、5台もあった。

その割に、ウオヘイさんがいつも

使っているワゴン車は無い。

ええと?これは?

とっさには理由を察する事が

できず、私はおっかなびっくり

ドアノブに手をかけた。

鍵がかかっていない。

 

え?

という事は、ウオヘイさんに

頼まれた奥さんのゲスミが

来ているのだろうか?

うん、きっとそうに違いない。

彼女も熱帯魚関係には

知識があると聞いている。

忙しいウオヘイさんに代わって、

様子を見に来てくれたか、

人工海水を調整してくれて

いるのだろう。

 

そう思ったが、

5台の車の説明にはならない。

何だか嫌な予感がした。

そして予感はすぐ的中した。