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本編

私は迷ったが、シュン君は

どんどん声を大きくして

要求を続け、なだめても

止まりそうになかった。

 

アスカ「分かったから、

静かにしてね。

ジュース持ってきてあげるから、

大人しくここで待っていてね?」

 

言い聞かせてはみたものの、

不安はぬぐえなかった。

夫に見ていてもらおうかと

思ったけれど、あいにくと

商品説明を求められていて、

忙しそうな様子が目に入った。

だめだ、夫には頼めない。

猛ダッシュで自宅の

キッチンに行くしかない。

大急ぎで自宅スペースへ戻り、

冷蔵庫を探す。

オレンジジュースは無かったが、

息子のために買っておいた

幼児用野菜ジュースの

パックならあった。

この際、これでもいいやと

手に取り、またダッシュで

店内へ戻る。

 

アスカ「シュン君、

お待たせ……って、あれ!?」

 

商談室にその姿はなかった。

焦る。まさか、例によって

破壊魔になるつもりでは!?

さらに焦りが募った

瞬間だった。背後で、

ガラスの割れる音がした。

同時に夫の叫ぶ声が聞こえ、

ものすごい嫌な

予感にとらわれた。