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【第13話】仏のように温厚な夫にDQN893「痛い目を見る前に金出せ」と肩を掴んだ瞬間...
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 男は自分の手を開いて、 ジェスチャーして見せた。 この態度からして、 50万とは考えられない。 確かに、うちの車に突っ込んでいる のは、そこそこの外車だ。 このケース。どう考えても1...
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【第1話】仏のように温厚な夫にDQN893「痛い目を見る前に金出せ」と肩を掴んだ瞬間...
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本編
タイゴ「おっ、意味が通じたか?
そうだよ、お察しの通りだよ。
だから、面倒くせぇ手続きなんか、
やってられねえんだわ。
言っとくが、その筋を
なめたら痛い目を見るぞ?」
タクマ「……そうですか。
その筋の、そうなんですね」
タイゴ「そうだって言ってん
だろうがよ、物分かりの悪い
デブ野郎だな。おい。
何なら、勤め先に
追い込みかけてやろうか?」
タクマ「そう言われましても。
僕は来月から働く職場は決まって
ますが、今はまだ無職です。
とても大金は用意できません」
タイゴ「おまえ、
俺を舐めてんのか!
こんなちっちゃい、国産の
しょぼい車に乗って、見かけも
ただのデブで、情けねーな!
おまけに金も無ぇのか、
この野郎!」
タイゴは怒鳴り散らし、
うちの車に蹴りを入れ始めた。
妻か彼女かは分からないけれど、
リマとかい連れの女性も
調子に乗ったのか、
自分の車にいったん戻り、
飲みかけだったらしい
缶コーヒーを持ち出して来て、
うちの車内にどばっと流しいれた。
しまった、降りた時に
ドアロックしていなかった!!
さらに、残ったらしいコーヒーを、
こともあろうに夫の頭へかける
という暴挙まで!
それでも夫は、穏やかな
表情を崩さないでいた。