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本編

ハヤト「ちょ、ちょっと待って

よ〜!!行かないでくれよ〜!!

母さ〜ん!!」

 

エリカ「私たち、ホントに反省して

ますからぁ〜!!お義母さ〜ん!!」

 

涙目ですがってくるハヤトと

エリカを無視し、私はオトヤと共に、

会場を後にした。

その後、結婚式が無事に

執り行われたのかどうか、

私には知る由もない…

 

ただ、あれ以来毎日、

引っ切り無しに、ハヤトと

エリカから電話がかかってきたり、

家に押しかけて来たりするので、

困った私は、オトヤに勧められて、

しばらく海外で過ごす事を決めた。

 

今は、オーストラリアで

ホテル住まいをしている。

インターネット環境が整ってさえ

いれば、どの国に居ても

仕事は出来るし、

オトヤとも、いつでも顔を見て

話をすることが出来るのだ。

 

特にオーストラリアは日本との時差の

心配も無いし、何の不便も感じない。

​​今は英語を学びながら、観光を

しつつ、毎日楽しく過ごしている。

こちらに来て、海外の不動産投資にも

興味が出て来たところだ。

 

私がそばに居なくても、

オトヤはオトヤらしく、

目標に向かって着実に歩みを

進めているようだ。

学業に、アルバイトに、

そして時々は友達と遊んだりと、

相変わらず青春を謳歌している様子で

話を聞いているだけで、私も

頑張らなくちゃ!と思わせてくれる。

 

離れているので少し心配では

あるものの、オトヤならきっと

大丈夫だろうと信じている。

ハヤトはどうやら今も、

私の居場所や連絡先を

しつこく探っているようだ。

 

オトヤはまだ教えていないらしいが、

私は別に言ってくれても

構わないと伝えてある。

スマホはとっくに着信拒否済みだし、

ホテルに電話がかかって来た

としても、繋がないでくれと

フロントに言えばいいだけの話だ。