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【第2話】出産トラブルで嫁か子どもどちらを取るか判断することになった浮気夫
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【第1話】出産トラブルで嫁か子どもどちらを取るか判断することになった浮気夫
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本編
私はスカコ。25歳の
兼業主婦で、2年前に結婚した。
夫レイジは同僚、
いわゆる社内結婚だ。婚約時代から
レイジ「俺は子供好きでさぁ。
5人くらい欲しい」
スカコ「5人!?
5人はちょっと、難しいかなぁ」
レイジ「だめ?じゃあせめて3人」
レイジには、子供好きだと
しょっちゅう語られていた。
何人でも産んで欲しいとか、
少し現実離れした事も
言われていたものだ。
実際、彼は知らない子供にも
優しかった。
電車で泣いている赤ちゃんを、
一所懸命にあやしたり、
元気な子供にぶつかられても
レイジ「おー、元気だなぁ。
でも駅で走ったら危ないぞー?
ちゃんと前見て、
ゆっくり歩きなよ?」
優しく諭したり。
本当に子供が好きなんだなぁと、
当時はほっこりした。
その様子から、結婚して子供が
生まれたらきっといいパパになる。
確信して、彼のプロポーズを受けた。
いざ結婚してみたら、
すぐにでも子供を作ろうと迫られて、
ちょっと困った。
というのも、私は営業職、
自分で言うのも何だけれど、
課内ではありがたくも
次期エースの扱いをされていた。
仕事のスケジュール調整や、
出産後についても、
無責任ではいられない。
スカコ「レイジ、子供が
欲しいのは分かってるから。
ちょっと待ってくれない?
仕事を最優先だとは言わないけれど、
私にも立場や責任があるのよ」