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本編

誰が食べようと、ポテサラは

ポテサラだもんね。

作った人に責任もって

食べてもらう。

 

 

いや、実は。誰が食べるのか、

それが最大の問題だったのだが。

翌朝は、私もリコも普段通りに起きて、

普段通りに朝の準備をしていた。

 

 

もちろんお弁当もしっかり作った。

ヒサオだけ、納得いかない

という顔をしていた。

 

 

ヒサオ「おまえら、

ほんとにポテサラ

食べたんだろうな?」

 

 

アスカ「昨日から何なの?

おいしかったって、

言ったじゃない。

ありがとう。

まだ言葉が足りないの?」

ヒサオ「そうじゃない……なんでだ」

 

 

盛んに首をかしげながら、

夫も普段通りに出勤していった。

例によってまた残業だと言い残して。

 

 

普段通なくなったのは、

その日の午後。

正確には12時半を過ぎたあたり。

 

 

男性社員「あの、奥さまですか!?」

 

 

私のスマホが急に鳴った。

ヒサオからの着信だったので、

またポテサラの話かと

うんざりしながら出てみると、

電話の声は別人だった。