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【第1話】夫が寝言で衝撃の一言を発し、私は姿を消した…
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本編

電気を点けると、テーブルの上には、

お酒の空き缶がいくつも

転がったままになっており、

ユウスケは、すっかり酔っ払って

しまったようで、

ソファーに寝そべったまま、

グッスリと眠り込んでいた。

 

(もう…こんな所で寝て…

風邪引いちゃうじゃないの…)

 

ユウスケは普段、家ではあまり

お酒を飲まないし、外で飲んで

帰って来ても、酔いつぶれるなんて

事は滅多に無いので、私は驚くと

同時に、仕事で何かあったのかと、

少し心配になってしまった。

 

ヒナに手洗い・うがいをするようにと

言って、洗面所に向かわせた後、

私はユウスケを寝室で寝かせる為に、

声を掛けて起こそうとした、

その時だった…

 

ユウスケ「ん〜…わかってるって〜!

嫁とはもうすぐ別れるから!!

愛してるのは、君だけだよぉ…」

 

それは、とてもハキハキとした、

寝言だった…

私は一瞬、頭の中が真っ白になった。

ユウスケが、夢の中で架空の浮気を

しているのか、それとも実際に

浮気をしていて、

それを夢に見ているのか、

判別できなかったのだ。

 

(いやいや…ユウスケに限って…)

 

自分の夫を信じたかったが、

寝言が妙に説得力が有るというか…

リアルな気がして…

心のどこかで、警告音が

鳴り響いているように感じた。

 

(そう言えば…)

 

少し前からユウスケに対して

感じていた違和感が、

不意に蘇ってきた。

 

(最近、ひっきりなしにスマホを

いじってるし…トイレや風呂場にまで

持ち込むようになった…

おまけに、私やヒナが話しかけても、

ちゃんと聞いてないことが

増えた気がする…)