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本編
私は、寝言がきっかけで離婚した…
信じられないかもしれないが、
本当の話だ。
たかが寝言…されど寝言…
他愛もない寝言で、
人生が一変してしまう事だって
あるのだ……
私の名前はスカコ。３８歳、
専業主婦。
小学２年生の娘と、義実家の会社で
働く夫との、３人家族。
これまでは、
家庭はとても円満だったと思う。
夫のユウスケは、少々頼りない面は
有るものの、心優しく、
家事や育児にも協力的で、
夫婦仲は至って良好だったし、
娘のヒナは、小学校２年生にしては
中々に思慮深く、思いやりの
ある子で、学校の成績も良く、
お友達とも仲良くやっている
様子だった。
そんな、何の憂いも無い日々の中、
そろそろ看護師に職場復帰しようかと
考え始めていた私は、
その日はヒナを連れて、
看護師時代の友人・カオリの家に、
相談がてら遊びに行っていた。
気の合う友人のおもてなしと、
楽しいおしゃべりに、時間は
あっという間に過ぎてしまい、
自宅に戻ったのは、
２１時を少し過ぎた頃だった…
ヒナ「ただいまー！！
…あれ？パパ、いないのかな…？」
玄関からヒナが声を掛けたが、
家の中は真っ暗で、
ユウスケの返事は無かった。
スカコ「靴は有るのに…
もしかして、寝てるのかしら…？」
あらかじめ遅くなることは
伝えてあったし、ユウスケも、
「翌日は日曜なんだから、
ゆっくりしておいで」と
言ってくれていたのだが…
（夕飯の後、お腹いっぱいになって
寝ちゃったとか…？）
リビングに入ると、
暗闇の中にテレビだけが点いていた。
