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【第9話】補聴器をイヤホンと間違えた警察「イヤホン外せ!」私「え?してません」→補聴器の説明をしても信じてもらえず…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 パンフレットで一目ぼれした 補聴器は、とても良い。 ばっちり合っている。 今までにないくらい、クリアな音が 聞こえる。装着しても 全然違和感はない。 自転車に乗るのも法的にOKだ。 ...
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【第1話】補聴器をイヤホンと間違えた警察「イヤホン外せ!」私「え?してません」→補聴器の説明をしても信じてもらえず…
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本編
今日も、数人いる常連さんの
一人からご指名を頂いた。
注文内容はお弁当を3人前。
早速、気合を入れてペダルをこいだ。
お弁当屋で品物を受け取るまでは、
スムーズだった。後は届けるだけ。
快調に愛車(といっても、
自転車だけど)を飛ばして、秋晴れの
空の下、気分よく道を急いでいた。
しかし。
背後でホイッスルを鳴らされた。
スカミ「ん?もしかして、私?」
何となくだけど、
さっきから聞こえていた気がする。
ブレーキをかけて自転車を止め、
またがったままの姿勢で振り返った。
警官「ちょっと、あなた」
スカミ「はい?私ですか?」
警官「あなたですよ」
とてもとても、
不機嫌そうな若い警官がいた。
私と同年代、または
2~3歳くらい年上?
何だか神経質そうに見える男性だ。
スカミ「何ですか」
警官「何ですかじゃないですよ。耳!
その耳に着けてるのは何ですか!?」
自分の耳を指さしながら、
警官は言う。
警官「何で、イヤホンつけっぱなしで
自転車乗ってるの。道路交通法で、
危険行為にあたるんですよ、
音楽を聴きながらの走行は」
スカミ「ああ、これ」
どうやら、彼の眼には
補聴器に見えなかったらしい。