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【第11話】手に負えないヤンキー娘を預けてきた義姉
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本編
マアヤは、店で賄いを
食べるようになった。
一週間ほどで、店の営業形態を
理解してくれて、アルバイトも
すると申し出てくれた。
マアヤ「私、やりたい事が
あるんです。そのために、
どうしてもバイトしたくて」
アスカ「うんうん、助かるわぁ」
これは本音。嘘偽りなし。
その流れから、彼女の夢を聞き、
だんだんと家庭の実態を
知るようになっていった。
姪の話から明らかになっていく
義姉の家庭の様子は、
最初の話し合いの時に
なんとなく感じていた違和感を
裏付けるものだった。
そうだったんだ。それじゃ、
マアヤが頑なになるのも無理はない。
夜に黙って外出すると言うのも、
姪側の話を聞く限り、
どこもおかしいところは無かった。
どちらかといえば、
義姉夫婦の方がおかしいと思う。
ある時、彼女とカフェの客との間で
トラブルが発生した。
テイクアウトしていった若い男性が、
外で騒いでいるという。しかも、
マアヤと争っているというのだ。
慌てて店を出て見ると、
すっかり怒鳴り合いになっていて、
姪はその客を蹴り飛ばそうとしていた。
アスカ「待って、待って!」
急いで二人の間に割って入り、
興奮しているマアヤをなだめつつ、
客にも平身低頭で謝った。
放っておいたら、姪は彼に
飛びつきそうなくらい怒っていた。
もちろん客もだけど。